広辞苑 第 七 版 新 掲載 の 言葉。 広辞苑:10年ぶり改訂 「がっつり、ちゃらい、自撮り」

『広辞苑』10年ぶりに改訂 新語に「スマホ」「朝ドラ」など1万語収録

広辞苑 第 七 版 新 掲載 の 言葉

先月発売となった「広辞苑」第七版。 10年ぶりの大改訂で新たに1万項目が追加されたことでも話題となっていますが、この10年と言えば、スマホやSNSが普及し、言葉も大きく変わった時代です。 目まぐるしく変わっていったこの時代のなかで、「広辞苑」の制作現場ではどんな編集作業が行われていたのでしょうか。 今回は「広辞苑」第七版の編集に携わった岩波書店の平木靖成さんに、辞典編集の実際をうかがいました。 「広辞苑」「岩波国語辞典」など、辞典の編集歴20年以上のすごいお方です 「広辞苑」は国語辞典ではない!? 単に言葉だけを扱うのではなく、事柄も扱うものなのです。 競合辞典を挙げるとするならば、「大辞泉」(小学館)や「大辞林」(三省堂)になります。 これらはすべて、「広辞苑」と同じく国語+百科という体裁になっています。 ここがほかの辞典とは1番違っているところかなと思います。 もちろん、10年経ったからといってあまり変化をしなかった分野もあります。 例えば、歴史ですが、そういった分野でもこれまで手薄だったところには、力を入れました。 一方、国語項目のほうは世の中で定着したと考えられる言葉、例えば「がっつり」「ちゃらい」「のりのり」などを収録しました。 また、類義語の意味の違いの書きわけも今回の改訂の大きな柱です。 例えば、「さする」と「なでる」の違いがすっきりわかるようになっています。 第七版の改訂は、第六版制作中から始まっていた!? 今回で言えば、前回の第六版を作り終えたときに「ここが足りなかったから、次の第七版で力を入れよう」というようなことです。 しかし実際には、改訂版を出す前から次の課題は見つかっているものです。 時間が足りないなどの理由で諦めざるを得なかったけれど、次の改訂の課題としてそれらは蓄積されていきます。 そう考えると、改訂の着手は前回の改訂版を作っているときからすでに始まっているとも言えるのです。 では、改訂の実作業をスタートさせたのはいつ頃だったのでしょうか? また、特に大変だったのはどういった点でしょうか? 平木:チームとして立ち上げたのは、2013年からです。 最初は14人のチームだったのですが、出たり入ったりがありつつ、最も多い時期には外部の校正者を含めて17人のチームになりました。 編集部員には担当分野を決めます。 国語のほうはあまり細かくないのですが、百科のほうは460くらいのカテゴリがありました。 当然、各編集部員にとって得意な分野が割り当てられることが多いのですが、ときには得意じゃない分野を受け持たなければいけないこともあります。 そういう場合、人にもよりますが、きっと大変だったのではないかと思います(笑)。 こういった項目はどのようにして決められたのでしょうか? 平木:国語分野では、編集部員が日頃からメモしていたものや、読者の方からの「こんな言葉が入っていないから入れてほしい」という要望をずっと溜めておいて、編集会議で「何を収録して、何を収録しないか」を決め、最終的に国語の監修の先生に確認していただきました。 その際、掲載するかしないかの判断は「日本語として定着しているか」または「定着する可能性があるかどうか」……それだけです。 平木:特に若者言葉や俗語というものは使われ方が不安定です。 仮に、次の改訂が10年後だとして、その10年後までそのままで使われ続けているかどうかと考えた際、「今回は見送っておこうか」ということもあります。 一方、百科のほうは国語ほど難しくはない面があります。 例えば、新しい法律ができたら、それはたぶん10年以上は使われていくものでしょうから、「未来の定着」の判断を比較的しやすいのです。 料理では「キーマカレー」「チュロス」とか、あとはワイン関係で「テロワール」「カベルネ・ソーヴィニヨン」とかを入れました。 「広辞苑」に限らず、辞典はもともと男性目線のものが多かったんです。 しかし、例えば新聞でいう家庭欄で使われるような言葉、女性のほうがよく使う言葉もきちんと入れていく方向に変わってきています。 明治時代の小説を読むときには当時の旧制高校の学生言葉も入っていないといけないですし、バブル期の歌を聴くときには「ポケベル」の意味がわからないといけません。 ただ、そういったなかで改訂で落とす対象になりやすいのが、2つ以上の言葉が合わさってできた単純な「複合語」です。 今回の改訂でいえば、「書留小包」という言葉を落としましたが、理由は「書留」と「小包」というそれぞれの言葉を引けば「書留小包」の意味もだいたいわかりますよね。 同じような理由で「給水ポンプ」「基本値段」といった言葉も落としました。 一方、複合語でも、そこで新たな意味を生み出しているものは収録します。 例えば「あの人」「あの川」「あの山」という言葉は載せないですが、「あの世」となったら、これは「死後の世界」という意味を持ちますから載せるという判断になります。 辞典編集者は「正しい言葉」ということを基本的に考えない!? 作っている過程は楽しいこともあるのですが、冒頭でもお話ししたように常に先々への課題が見つかりますし、いろいろなご意見やご要望を読者の方からいただきますので。 「正しい言葉とは何か」を知りたい人は世の中に多くいますが、辞典編集者は「正しい言葉」ということは基本的に考えませんので。 どういうことですか? 平木:言葉は常に変化していくもので、使う人が多くなればなるほど、それがいわば正しくなっていくからです。 昔は「うつくしい」の語義が、枕草子にあるように「かわいらしい」という意味だったけれども、いまは「ビューティフル」の意味で使わなければ意味が通じません。 助詞の使い方などにしても、明治時代は「服を着る」ことを意味して「服装する」と言っていたこともありました。 ほかにも、「必死に働く」を「必死と働く」と言っていたり。 なので、何が正しくて、何が間違いであるのかというのは、時代ごとにどのような言葉や言い方が多く使われていて、いかに不自然に思われないかというだけなんです。 ですから、普段生活の場で言葉に触れるときは、「違うんだけどな」という見方はなくて、「こういう言い方もするようになったんだな」という見方をすることが多いです。 こういった制作側の思いをも感じながら「広辞苑」のページをめくってみたいものですね。

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『広辞苑』改訂の「新語」から、言葉の時代性を考える

広辞苑 第 七 版 新 掲載 の 言葉

『広辞苑』は一九五五年に初版を刊行、それから六〇年余が経ちました。 この六〇年の間、改訂を重ねてまいりましたが、この度、一〇年ぶりの改訂新版となる第七版を刊行する運びとなりました。 『広辞苑』は長い年月を経て、読者の皆様に愛され、信頼を厚くし、いまや「国語+百科」辞典の最高峰、「国民的辞典」と言われるまでに成長しました。 日本語の語彙と表現は、古代から現代に至るまで、日本語を使う無数の人々によって大きく豊かに育てられてきました。 この日本語という沃野を耕してきたのは人々の自由な心です。 言葉は、自由な発想から芽吹き、人々の手で自由に選びとられ、愛され、そして縦横に駆使されることによって、広がり、深められ、定着していきます。 二〇一七年五月に亡くなられた作家の杉本苑子さんは、随想『春風秋雨』で、「葬式も墓も無用、骨は海にでも撒いてしまってほしい」と書き、続けて、文学者の墓の自分の名の下に、 「使い古した『広辞苑』を一冊、埋めてくれ」 と遺言した、と記しておられます。 言葉を頼りに作品を紡ぎ出す作家が、手元の『広辞苑』を何度も引きつつ原稿用紙に向かう姿が目に浮かびます。 あえて『広辞苑』と言われたことに、杉本さんの強い愛情と信頼を感じます。 こうした愛情と信頼に応えるため、『広辞苑』は、たゆむことなく言葉に向き合い、表現を磨き続けてきました。 『広辞苑』の辞典としての特長は、その語釈が簡潔かつ的確であることに尽きます。 これこそが、長くなりがちで要点をつかみにくいインターネット上の表現との決定的な違いです。 激変する世界にあって意味を見失った言葉の氾濫する今日、ますます求められるたしかな言葉。 人は言葉によって自分自身を知り、他者を知り、生きる勇気と誇りを手にすることが出来る。 言葉は、人を自由にするのです。 第六版から一〇年、さらに磨きをかけた第七版が誕生します。 皆さまの一層のご支持ご愛用を願ってやみません。

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広辞苑 第七版 新たに追加された言葉や削除された言葉

広辞苑 第 七 版 新 掲載 の 言葉

このページの目次• 【広辞苑,大辞林,大辞泉】最新版の収録語数と価格の違い 辞典を選ぶにあたって最も気になるの収録語数と価格です。 「広辞苑」「大辞林」「大辞泉」それぞれの最新版データは次の通りです。 広辞苑 大辞林 大辞泉 出版社 岩波書店 三省堂 小学館 最新版 第7版 (2018年1月) 第3版 (2006年10月) 第2版 (2012年11月) 収録語数 約25万語 約24 万語 約25 万語 (書籍版) 約30 万語 (デジタル版) 価格 9,180円 8,424円 16,200円 なお、『大辞林』は第4版の出版に向けて改定中。 2017年には第4版が出版されるという噂もありましたが、三省堂の発表によればまだ出版時期を発表できる段階には至っていないとのことです。 【広辞苑,大辞林,大辞泉】特徴の違い 「広辞苑」「大辞林」「大辞泉」の、辞典機能の最大の違いは「語釈の順序」です。 語釈とは語句の意味の解釈のことで、語句の解釈の古い順に掲載するか、新しい順に掲載するかが三つの辞典の違いを際立たせています。 【広辞苑】の特徴「国語も百科もこの一冊」 「広辞苑」の語釈の順序は、古い時代の言葉の解釈からはじまっています。 よって、現代人には馴染みのない解釈が冒頭に登場するケースが少なくありません。 また、1955年(昭和30年)に発行された初版に掲載の言葉もほぼ削除せずそのまま残し、今では使われなくなった言葉や古語が多数収録されていることが特徴です。 ちなみに「広辞苑」のキャッチフレーズは「国語も百科もこの一冊」です。 【大辞林】の特徴「現代へのこだわり」 「広辞苑」を超える辞典を目指してつくられた 「大辞林」の語釈の順序は、最近の言葉の解釈からはじまるスタイルをとっています。 今、最も使われている語句の解釈から語釈が掲載するという「現代」にこだわるコンセプトのもと、「広辞苑」に載らない文化人やサブカルチャーの人名も多数収録しています。 【大辞泉】の特徴 中型辞典では最後発の 「大辞泉」の語釈の順序は「大辞林」と同じです。 語釈の順序が同じ「大辞林」と「大辞泉」の違いを際立たせているのは、 豊富に収録されたカラー図版にあります。 また、最近になって生まれた語句や流行語、言葉の誤用や解釈の変化なども掲載され、「大辞林」と同様に「現代」が追求されているのが特徴です。 【広辞苑,大辞林,大辞泉】の特徴一覧 広辞苑 大辞林 大辞泉 語釈の掲載順序 古い時代の解釈から開始 現代の解釈から開始 現代の解釈から開始 特徴 発行部数が最大 現代へのこだわり カラー図版を収録 【広辞苑,大辞林,大辞泉】歴史 【広辞苑】の歴史 1935年(昭和10年)、国語学者の重鎮・新村出氏が編集し博文館から出版された『辞苑(辭苑)』が『広辞苑』の原点です。 『辞苑』は先の大戦中まで改定が続けられるものの、大戦後は博文館での改定ができなくなり、『辞苑』は博文館から岩波書店に移譲。 岩波書店での約7年にわたる改定の末、1955年(昭和30年)に『広辞苑』として出版されました。 初版から第6版までの累計発行部数は約1200万部。 国民の辞典の名に恥じないロングセラーです。 【大辞林】の歴史 『広辞苑』を超えるものをつくろう。 そのような目的のもとに1959年(昭和34年)にプロジェクトが発足した『大辞林』が出版されたのは約30年後の1988年(昭和63年)。 第2版までの累計発行部数として100万部。 第3班では、既往の紙媒体とインターネットを融合させた「デュアル大辞林」というコンセプトが話題になりました。 【大辞泉】の歴史 1966年(昭和41年)にプロジェクトが立ち上がった『大辞泉』の初版出版は、上記『大辞林』と同様、約30年の月日が経過した1995年(平成7年)のこと。 インターネット上の辞典サイト「goo辞書」や「コトバンク」に『大辞泉』のコンテンツが提供されており、すべて無料で使用することが可能です。 【広辞苑,大辞林,大辞泉】の歴史データまとめ 広辞苑 大辞林 大辞泉 初版発行 1955年 1988年 1995年 企画の開始 1948年 1959年 1966年 初版の収録語数 20万語 23万語 22万語 累計発行部数 1200万部 100万部 58万部 【広辞苑,大辞林,大辞泉】の違い、まとめ.

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